Top >> 太陽電池システム・利用ガイド |
太陽電池システム利用ガイド1.はじめに 太陽光発電によって住宅用の電源の全てを賄おうとすれば、太陽電池を何十枚も敷き詰め、数百万円も投資しなければなりません。しかしながら、太陽光発電のシステム構成は大変シンプルで、一枚からでも使い方次第で大変便利に使うことが可能です。さらに、簡単に出力を増加できるなど柔軟性も備えています。このような太陽電池を一枚からでも利用できる方法をご紹介したいと思います。 2.太陽光発電の基本構成(どのような機器が必要か?) 1)12V電源として利用 12Vシステムを夜間あるいは昼夜を通して利用するための基本的な設備は、a)太陽電池、b)チャージ・コントローラー、c)バッテリーです。チャージ・コントローラーはバッテリーを過充電から保護するための機器です。このシステムに12V専用の蛍光灯、電灯を取付ければガレージライト、倉庫の照明、ログハウスの照明等に応用できます。また、車用の12V機器(テレビ、通信機器、冷暖房機器、照明器)を利用することも可能です。さらに、12V電球を利用して、電飾看板、広告表示灯などへの応用も可能です。 2)100V電源として利用
3.太陽電池システムの出力計算 1)ステップ1:システムの電力需要計算:表1 例えば、20Wの100V電灯を2個、毎日3時間使用する場合は、2×20×3×7÷7=120W・Hour/日となります。これらを合計して1日の平均使用電力量Watts・Hour/日 合計(6)を算出します。
次に、必要電力量をAh(アンペア・時)に直します。 ここで、0.73は、補正係数(*)といい、負荷がAC100Vの場合は0.73、負荷がDC12Vの場合は0.81を用います。 (120Wh/日÷12V)÷(0.73)=13.7Ah/日 となります。
2)ステップ2:必要な太陽電池枚数の計算: 太陽電池の必要枚数(8) ここで、太陽電池は84W(シャープNT-84LH:最大出力電流:4.83Ah)を使用するものとします。 13.7Ah/日÷(4.83A×3H) = 0.95 => 1枚 となります。
3)ステップ3:必要なバッテリー容量の計算: 通常、鉛蓄電池は、容量の50%以上の放電を継続すると電池の寿命を縮めてしまうため、放電深度は50%までとします。そこで、蓄電容量を0.5で割ることにより必要となるバッテリー容量合計を算出します。こうしてバッテリー蓄電容量(9)Ahを求めます。 (9)バッテリー容量合計:Ah = (平均使用電力:(7)Ah/日 × 不日照日)÷ 0.5 平均使用電力が27.4Ah、不日照日を3日とすると、 13.7Ah/日 × 3日 ÷ 0.5 = 82.2Ah以上 82Ah以上のバッテリーをバッテリーリストから探します。
4)”エコ貢献度”の計算 1)CO2排出量(Kg)=日消費電流(Ah)×300(日)×12(V)×0.7(kg/kW)÷1000 = 13.7Ah/日×300(日)×12(V)×0.7(kg/kW)÷1000 ・計算基礎:CO2排出 一般的な火力発電所が稼動した場合の電力累積1kWhあたり700gとして換算。(実働300日/年と仮定) 2)石油削減量(リットル-L):日消費電流(Ah)×300(日)×12(V)×0.25(L/kW)÷1000 = 13.7Ah/日×300(日)×12(V)×0.25(L/kW)÷1000 ・計算基礎:石油削減量 一般的な火力発電所が稼動した場合の原油消費量1kWh あたり0.25リットル(L)として換算。(実働300日と仮定) 3)森林面積換算(m2):日消費電流(Ah)×300(日)×12(V)× 1.94(m2)÷1000 = 13.7Ah/日×300(日)×12(V)×1.94(m2)÷1000 ・計算基礎:森林面積換算 太陽光発電でCO2を減らすことと同等の森林を増加させた場合の森林の面積を太陽光発電電力1kWh あたり、1.94平方メートル(m2)として換算。(実働300日と仮定)
以上のように、システムの必要電力量、太陽電池パネル数、バッテリー容量を算出すれば、利用の形態に応じた最適な太陽電池システムをデザインすることが可能となります。 より、詳細なシステム検討をご希望の方は、メールにてご連絡くだされば、対応させて頂きます。 |
<お問い合わせ先> 安川商事株式会社 |