風力発電のシステム計算


1.はじめに
 風力発電機は、太陽電池に比べて設置する地域・場所によって大きく出力が変わってきます。広域的には海岸地区と内陸部、あるいは、同じ地域でも 山・谷の状況、障害物の位置、設置する高さによって大きく出力が変動します。

 風車を設置する場合には、設置場所の選定が非常に重要です。基本的には、設置場所の周囲50mに障害物がない状態が望ましいのですが、障害物のある場合には、その障害物の高さの5〜10m高い位置に風車を設置することが必要です。


 
(全国風状況マップはこちら)
 ここでは、ある地域で、風速がどのくらいあれば、どの程度の発電が可能で、 何時間ぐらい電気機器を利用できるかを解説します。

2.計算条件
 風速と発電機出力の関係を調べるため、機種ごとに1日に一定風速が12時間以上 続くと仮定し、平均風速が5m/s、10m/s、15m/sと変化した場合の100V機器の使 用可能時間を計算してみます。

1)一定風速が1日12時間以上継続することを仮定
2)バッテリーへの充放電損失及びインバーター損失:0.8
3)交流100V/100W機器を利用

2.計算例
1)エアーX(400W)の場合(非住宅地向き)
風速(m/s)
出力(W)

1日発電量(12時間/日の発電) :Wh

電気機器(100W)の利用時間(H)

5
20
240
2
10
230
2,760
22
12.5
400
4,800
19H×2台

 
エアーXを利用した場合、平均風速が5、10、12.5(m/s)と変化すると出力は、 特性曲線より、20、230、400Wまで変化します。 
 ここで、1日12時間一定風速が得られると仮定して1日の発電量は12をかけた値、240、2,760、4,800Whが得られます。

 電気機器の使用時間は、1日の発電量(Wh)を、使用機器の1時間あたりの消費電力(W)で割った値となります。実際には、損失(直流から交流への 変換効率・バッテリーの充放電係数等)を0.8として計算しています。

2)エアロゼン-4(85W定格)の場合(住宅地向き)
風速(m/s)
出力(W)

1日発電量(12時間/日の発電) :Wh

電気機器(100W)の利用時間(H)

5
10
120
1
10
70
840
7
11.5
85
1,020
8

 このように、風車による発電電力量は、1日の平均風速によって大きく異なってきますので、風車の設置を検討する場合には、風速計を使って設置場所の平均風速を調査する事が最も重要といえます。
 風力発電で得られる発電量は、風速の3乗に比例し、例えば風速が2倍になれば、発電量は8倍となり、設置する場所の平均風速が大きいことが設置の要件となります。

 もし、季節的に(特に冬場)強風が吹くけれど、年間を通じてはあまり強風が期待できない場所に設置を希望される場合は、太陽電池とのハイブリッドシステムを強くお勧め致します。

3.騒音(ノイズ)の問題
 風力発電機には、小型・高性能で出力が大きいタイプ、回転音の静かな風車、耐風速が大きい風車など、幾つかの特徴があります。一般的には、羽根が2〜3枚羽根風車は、高速回転可能で発電効率が高く、羽根が5〜6枚の多羽根風車は、回転音が静かで頑丈、などの特徴をもっています。
 特に高速回転風車(エアーX)を設置すると、強風時に風切音が高くなりますので、近所からクレームがくることも予想されます。従って、人家に近い場所では、できるだけ多羽根風車(エアロゼンシリーズ等)を利用することをお勧めします。

<<エアーXのノイズデータ>>
風速
ノイズレベル

0〜7.7m/s

20〜45dB

7.7〜18m/s

45〜65dB

20m/s〜

75dB以上


<お問い合わせ先>

安川商事株式会社
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